こんばんは。今日はday3(生理3日目)。
そう、お薬をスタートする日です。
そんな待ちにまったday3なのですが、よりによって、一生に一回あるかないかの、朝6時から深夜12時まで働きづめの日にかぶってしまいました。
仕事中に注射うつか?と迷ったのですが、注射の時間は毎日多少ずれても問題ないみたいなので、深夜家に帰ってきてから打つことにしました。
実は私、薬剤師なので、今日は薬の観点から不妊治療について説明をしようと思います。
といっても、不妊治療専門家ではないので、一般的なお話になりますので、ご承知おきを。
体のしくみ
まずはざっと体のしくみについてです。
月経や排卵など女性特有の現象は、女性ホルモンといわれる
・エストロゲン(卵胞ホルモン)
・プロゲステロン(黄体ホルモン)
などによって支配されています。
そして、女性ホルモンは「今だ!」っといって勝手に出てくるものではなく、脳や体の組織など様様なところから指令があったときに放出されます。
脳から指令を送るホルモンとして
・卵胞刺激ホルモン(FSH)
・黄体形成ホルモン(LH)
があります。
これら以外にもいろーんなホルモンが関与しているのですが、とりあえず飲むお薬を理解するために、この4つのホルモンだけを説明しておきます。
生理からのホルモン変化
この図を頭にいれておくと、これからの話が理解しやすくなるとおもいます。
1.生理スタート時点で、脳からFSHやLHなどの指令ホルモンが少しずつ放出されます。
2.脳からでる、卵胞刺激ホルモン(FSH)はその名の通り、卵胞を刺激し卵を成熟させる作用があります。
卵胞は卵が入っている容れ物のようなもの。
卵胞が刺激されると、卵胞から卵胞ホルモン(エストロゲン)がでてきます。
3.卵胞が成熟すると、卵胞ホルモンがぶわぁーと放出されます。
4.これが引き金となり、脳からLH(黄体化ホルモン)がばっと放出されます。
これがLHサージといい、排卵検査薬が反応する物質なので、聞いたことある人も多いのではないでしょうか。
5.LHが大量に出てくると、「もうそろそろ、排卵の時間だよー」ということで、排卵が促されるのです。
6.排卵後、卵胞は黄体という組織(空になった卵の容れ物)に変わり、そこから黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され、子宮内膜を分厚くし着床しやすい状態にしていきます。
7.受精すれば、分厚い子宮内膜がベッドになり、受精しなければ、内膜が剥がれ落ち生理となりでていきます。
んーわかりにくいですね。
でも簡易化するのはこれが限界。
まとめると、
脳から卵胞刺激ホルモンがでて作用すると、卵胞が成長する
↓
卵胞が成長すると、卵胞から大量のエストロゲンがでる
↓
大量のエストロゲンがでると、脳から黄体化ホルモンがでる
↓
黄体化ホルモンがでると、排卵がおき、空になった卵胞が黄体化する
↓
空になった卵胞が黄体化すると黄体ホルモンがでて、子宮内膜が分厚くなる
↓
子宮内膜が分厚くなり、
・妊娠してたら、子宮内膜がベッドとなり着床
・妊娠してなければ、生理となりリセットされる
ざっとこんな感じです。
イメージできましたでしょうか?
とりあえず、体は1つのホルモンで左右されているのではなく、いろんなところで、いろんなホルモンが関わりあっているということです。
処方薬について
私は今回、
・レコベルという卵胞刺激ホルモン注射剤
・デュファストンという黄体ホルモン飲み薬
が処方されました。
まずは、レコベルの説明から。
普通、脳からでる卵胞刺激ホルモンの量であれば、何個かある卵胞のうち、1つだけ育っていきます。
卵胞1つの中に卵子はひとつはいっています。
体外受精ではたくさん卵胞を育て、卵がたくさんつくる必要があります。
外から卵胞刺激ホルモンを補充することで、たくさんの卵胞に刺激を与え、たくさんな卵胞を成熟させていくのです。
その卵胞を刺激するホルモンが、「レコベル」になります。
その他病院によって使う薬はことなりますが、
卵胞刺激ホルモンとかかれていれば、同じ効果を期待するものです。
私は生理3日目から打ち始め、卵胞が育ちきるまで使います。
いつ終わるかは、卵胞の大きさをみないとわからないので、今はなんともいえません。
・デュファストンという黄体ホルモン飲み薬
黄体ホルモンは排卵したあとに、空になった卵胞が黄体化しそこから放出されるものです。
黄体ホルモンがあると、体は
「あれ?もう排卵した?」
この薬はこんな体の性質を、上手く利用したものになります。
卵胞刺激ホルモンを服用し、せっかく卵胞を育てていても、採卵前に排卵してしまえば水の泡です。
(採卵は、卵子が卵胞の中にある状態で行い、排卵した卵子はとれません。)
ですので、自然排卵をさせないことというのも、
体外受精を行う上で一つのポイントとなります。
こういう理由から、私は
・レコベルという卵胞刺激ホルモン注射剤
・デュファストンという黄体ホルモン飲み薬
2つの薬を服用しています。
本文では、わかりやすいように内容を簡略化している点があり、厳密にいうと少しニュアンスが異なる部分もあります。
ご了承ください。
また、病院によって薬が変わるので、皆さんの薬については、医師・薬剤師に相談してくださいね。
チャオ(^_^)/~